タナカワークスの7mmキャップ火薬発火仕様の金属モデルガン三八式歩兵銃。
モデルガン全盛時代の1985年からずっと作り続けられている人気商品で、最近では2017年に生産されています。金属部に特別仕上げが施されたグレースチールフィニッシュ、ビンテージブルーフィニッシュも存在しますが、こちらは通常仕様のページとなっています。
実銃の三八式歩兵銃
旧日本軍の顔役とも言えるボルトアクション式小銃。有坂成章氏の開発した三十年式歩兵銃を元に、日露戦争の戦訓を取り入れる形で南部麒次郎氏が中心となって開発。明治38年(1905年)に制式採用されました。防塵用の遊底被や先が尖った三八式実包が採用され、青島の戦いから第二次世界大戦後の警察予備隊まで長きに渡って使用され、日本の国産銃としては最多の約340万挺が作られた記録が残っています。戦時中は日本だけでなく満州の奉天や朝鮮の仁川でも生産され、戦後も独立を図る東アジア圏の各勢力が独自に改良・生産を続けていたようです。英語圏では有坂成章氏の名を取ってArisaka M1905、Arisaka type 38などとも呼ばれます。
「菊の御紋」が入っているため、現場では緊張感を持って扱われていたようで、従軍経験者のご老人に三八式のエアガンを待たせると急に背筋が伸びてシャンとしたという事例があるほどです。
帝国陸軍の存在した時代を描くほとんどの作品に登場し、近年では「ゴールデンカムイ」で孤高の山猫スナイパー尾形百之助の愛銃として有名です。
製品の特徴
中田商店やミロクとも鎬を削った伝統のタナカワークス製品だけあって、木部・金属部ともに工芸品クラスの仕上がり。ストック部が2つの木材を合わせてあるなどマニアックなところまで余さず再現されています。ロットによって木部の色合いが異なりますが、暗いオレンジ程度の明るめの仕上がりであることが多いようです。
発火仕様ですが、マガジンフロアのスプリングを取り外せばボルトアクションの空撃ちも楽しめるようになっています。
外観の仕上がりはKTWのエアコキと実力伯仲といったところですが、こちらは発火式なので当然カートリッジ式。付属の装填子(ストリッパークリップ)を使って5発装填する実銃通りのアクションが楽しめます。だいぶタイトに作られているので慣らしが必要なことも多いですが……。
タナカからはペガサスシステムのガスガンも出ており、パッと見の外観からはほとんど見分けが付きません。ただ、ボルトの構造は当然モデルガンの方がリアルな物になっていますし、レシーバー左側にSMG規制適合であることを示す「SMG MFG. TANAKA ラ」の刻印があるので判別は可能です。
タナカからは本製品に対応した革製スリングや、コッキングの際の動作音をよりリアルにしてくれる遊底被(ダストカバー) が別売りされている他、少々ガタつくもののKTWのダミー三十年式銃剣も装着可能です。
買い取りのポイント
発火モデルガンなので発火していないものが、発火されている場合は煤などをキレイにして錆の浮いてない物が高価買取となります。ロットがいくつかありますが古い物は古い物で貴重なので、買取価格にはさほど影響ありません。
タナカ自体から金属部仕上げ違いが出ている他、ご自分でブルーイングされるなどされている場合もあるかと思います。良質なカスタム・仕上げについてはプラス査定もありえます。スリングやスペアカートリッジなどについても合わせてお送りいただければ、それぞれお値段付けさせていただきます。
販売期間が長く、亡くなったご家族の大事なコレクションとして発見される事も多い品です。遺品買取・出張買取の経験豊富なエアガン・モデルガン買取専門店がお薦めです。
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