1989年に発売されたKTWの「SPAS 12-SL」エアガンは、同社がメーカーとして世に送り出した最初の製品であり、その後のショットガン開発の礎となった記念すべきモデルです。フランキ社の実銃SPAS 12をベースに、当時としては珍しいフルサイズの外観と多様な発射機構を備えた意欲作として登場しました。
特徴
最初期の「Lモデル」は1発発射のライフルタイプとして設計され、重厚な外観と精密な造形でファンの注目を集めました。その後、改良型の「SLモデル」では4発同時発射が可能となり、さらに機構を見直して3発同時発射へと進化を遂げます。この最終型のメカニズムを採用した「Sモデル」は、メタルストックを外して銃身を短縮し、取り回しやすさを重視したコンパクトタイプでした。続く「Fモデル」ではFIEタイプの固定ストックを装備し、安定した射撃姿勢を得られる構成に変更。さらに限定仕様として、スコープを搭載した1発発射のスラッグ・スパスも登場し、シリーズの中でも特にコレクター人気の高い一本となっています。なお、メタルストックの金型は後にドンサン社製「New SPAS 12」に流用されており、当時の製造史を語る上で欠かせないエピソードとして知られています。
査定のポイント
KTW SPAS 12-SLの査定は、まずモデルの種類と機構が最も重要な評価基準となります。特に初期モデルやスラッグ仕様は製造数が少なく、希少性の高さから高額査定が期待できます。また、3発同時発射機構が正常に作動するかどうかは大きなチェックポイントであり、作動不良や部品の摩耗がある場合は減点の対象となります。ストックの状態も価値を左右する要素で、メタルストックやFIEストックに腐食や緩みが見られると評価が下がる傾向にあります。外観の保存状態も重要で、塗装の剥がれや刻印の摩耗、コッキングレバー周辺の擦れなどは査定に影響します。当時の外箱や説明書、オリジナルパーツが揃っていればプラス査定になる可能性があります。特に、KTWの黎明期を象徴するモデルとしてコレクターからの需要が根強く、完全な状態で残されている個体は現在でも高い評価を受けています。
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